上弦の月
 
玉座に座る か細い貴方
不安の闇が 蝕んで行く
貴方を救う その為だけに
想い飲み込み 突き放した
 
細い背中を 見送り歌う
−どうか神様 彼を守って−
咲き誇るその 鮮やかな華
広い世界で 枯れない様に
 
あの上弦の月が 満ちる時には
貴方は此処へ 帰って来るの?
風の頼りも 届かぬ場所で

玉座に座り 貴方の代わり
花弁(かべん)を喉が 滑り落ちて行く
あの瞬間と 全てが同じ
それでも此処を 離れられない
 
細い指先 浮かべて祈る
−どうか神様 彼を守って−
そして私と 貴方の瞳(ひとみ)
もう一度だけ 交わる様に
 
あの上弦の月が 満ちる時には
私は此処に 座っているの?
風の頼りも 届かぬ場所で

この想いさえ 朽ち果てて行く
吹き荒れている 花弁(かべん)の嵐
この闇の先 貴方が居るなら…
 
あの上弦の月が 満ちる時には
貴方は此処へ 帰って来るの?
あの上弦の月が 満ちる時には
私は此処に 座っているの?
風の頼りも 届かぬ場所で
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